フランソワ=グザヴィエ・リシャールによる「紙オルガン」のツアー
2026/07/04

日時
2026/05/23 ~ 2026/07/04
ツアーの日程
2026年5月23日(土)
やましな矯正展(山科区50周年の一環)@ 京都刑務所 ※
2026年6月4日(木)
ヴィラ九条山の一般公開イベント ※
2026年6月6日(土)
京都国際フランス学園
2026年6月13日(土)(15:00–16:00)
ロームシアター京都 ※
2026年6月16日(火)
椥辻こども園
2026年6月19日(金)
久多いきいきセンター
2026年6月28日(日)
株式会社淡陶社淡路島工場 ※
2026年7月4(日)
京都市役所広場 ※
※ 一般向けの公演
ツアーについて
9年前にヴィラ九条山で初めてレジデンスを行ったフランソワ=グザヴィエ・リシャールが、紙のオルガンのツアーで再び日本を訪れます。このツアーは京都市中心部から京都市郊外や山あいの地域へ、さらに淡路島まで、8か所・全8公演で展開されます。会場ごとの環境や社会的背景に寄り添いながら、多様な人々との出会いを生み出します。公演は、椥辻こども園の保育園児や京都国際フランス学園の幼稚園から高校生の子どもたち、文化イベントに親しむ機会が少ない久多いきいきセンターのご高齢の方々まで、幅広い観客に向けられています。また、ロームシアター京都やヴィラ九条山といった主要文化施設だけでなく、京都刑務所で開催される「やましな矯正展」や、京都市役所などでも上演し、世代を超えた交流を生み出します。さらに、『古事記』において日本最初の島とされる淡路島での公演も、ツアーの広がりにさらなる深みをもたらします。
それぞれの会場で、ふたつの異なる魅力的な演奏スタイルをお楽しみいただけます。ひとつは打楽器としての演奏。紙ならではの繊細で多彩な響きが、豊かな音の世界を紡ぎ出します。もうひとつは、語りの楽器としての演奏。本公演のために、パフォーマーのミュリエル・マルシャルが古事記のいくつかの物語を再構成し、紙のオルガンと物語が寄り添い美しく調和する作品として仕上げました。日本神話の世界観を、より深く体感できる特別なひとときをお届けします。紙は、伝えること、記憶すること、息づかいを支え、神話をよみがえらせるための特別な楽器になります。ミュリエル・マルシャルとフランソワ=グザヴィエ・リシャールは2人の日本人アーティストと協力し、「紙のオルガン」に新たな息吹を吹き込みます。アーティストの小倉笑は、『古事記』をもとにした本作の日本語版を声で体現し、長年のコラボレーターである打楽器奏者・畑中明香は、紙が生み出す繊細な音の振動と響きを引き出します。
紙オルガンについて
フランス出身の画家、彫刻家、版画家であり、壁紙を専門とする職人であるフランソワ=グザヴィエ・リシャールは、2017年にヴィラ九条山でのレジデンス中に、紙の音を響かせるユニークな楽器「紙のオルガン」を考案しました。レジデンス終了後フランスに戻り、この楽器のいくつかのバージョンを制作しました。
紙をどのようにして鳴らし、振動させ、響かせ、あるいは叫ぶような音を生み出すことができるのでしょうか。紙のオルガンの設計は、「音」と「建築」という二つの考えに基づいています。一方では、さまざまな仕組みによって紙を動かし、紙の多様な性質を生かしながら音を探求します。こうして、紙の繊維の細やかな響きをめぐる音の旅が生まれます。もう一方では、紙のオルガンは音の空間として、音楽における沈黙にあたる「間(インターバル)」という考えをもとに、建築のように構成されています。
この楽器は木と紙の色々な種類だけで作られています。さまざまな表現ができるように、十分に丈夫な部品で組み立てられており、紙のまわりで、また紙の中で、音楽、ダンス、光、映像など多くの芸術表現が可能です。こうして紙のオルガンは、制作の段階から演奏にいたるまで、芸術と文化の交流の場として考えられています。
アーティストのプロフィール
フランソワ=グザヴィエ・リシャール(ヴィラ九条山2017年度レジデント、工芸)
フランストゥール出身。「画家、彫刻家、版画家。手刷り木版壁紙の制作を専業とする《アトリエ・ドファール》の創設者。18世紀および19世紀の大規模工房における伝統的な製造技法を継承しつつ、伝統的手法に独自のコンテンポラリーな視点を加えています。2017年にヴィラ九条山に滞在した際、和紙を中心にさまざまな種類の紙が生み出す音を響かせる楽器「紙のオルガン」を制作。この作品はミュージシャンとの協働によるパフォーマンスの中で演奏され、観客に独自の音響体験をもたらすものです。
ミュリエル・マルシャル
声楽(クラシック歌唱)で金メダルを取得した後、ミュリエル・マルシャルはフランス、トゥールの大劇場のプロ合唱団に所属しています。幅広い関心と舞台への情熱から、さまざまな音楽・演劇プロジェクトに参加し、特にアンサンブル「セプト・エペ」とともに2015年のアヴィニョン・オフ・フェスティバルに出演しました。トゥール・サウンドペインティング・オーケストラのメンバーとして活動するほか、2011年と2014年にはニューヨークでウォルター・トンプソン・アンサンブルによるオペラ創作に参加し、さらに2025年10月にはストライク・エニウェア・パフォーマンス・アンサンブルにも参加しました。また、カンパニー「スフェール」とともに、《キキ・モンパルナスの女王》《女性について》《ベルイマン姉妹》の3作品を共同制作し、女性のあり方をテーマにした音楽劇を発表しています。
畑中明香
同志社女子大学音楽学科卒業。打楽器協会新人演奏会最優秀賞及び朝日現代音楽コンクール第2位。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学卒業の後、アンサンブル・モデルンアカデミーにて研鑽を積む。ダルムシュタット現代音楽祭クラーニヒシュタイナー音楽賞受賞。相愛大学・大学院非常勤講師。
小倉笑
岐阜県出身。2014年より京都を拠点に活動。康本雅子、笠井叡、小野寺修二、Monochrome Circus、mama!milk等の舞台に出演。人やモノの状態やたたずまいに焦点を当て、その場・時間にどの様に存在しているのか/存在できるかを研究し、身体や声を使ってパフォーマンスを行っています。
主催者
主催::ヴィラ九条山、アンスティチュ・フランセ、ベタンクールシュエーラー財団
後援:京都市
協力:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)(6/13公演のみ主催)、Earth Re:Action / 京都刑務所 やましな矯正展、株式会社淡陶社、久多いきいきセンター、椥辻こども園、京都国際フランス学園