08 1月 ユーゴ・カプロン Hugo Capron
1989年生まれで、ディジョン国立高等美術学院を出たこの若いアーティストは、コンセプチュアルな絵画制作に取り組んでいます。それは正確なプロトコルに基づき用いられる造形材料に切り詰められたものであり、時には本来の産業的用途からは外れた《製品》の使い方が行われることもあります。抽象絵画の歴史から多くを受け継いだユーゴ・カプロンの直立した大判のタブローは、鑑賞者をありのままの絵画に向き合わせます。そこには、白黒だけに限定された仕事のあとに、色彩がその姿を現わすことになります。
京都での悟り
必然的に日本と結びついたいくつかの考察の軸が、この画家が自らの芸術を向かわせたいと考えている方向性に組み入れられます。ジャン・ドゴテックスやイヴ・クラインなどのアーティストは日本文化から着想を得ていました。書道から陶芸まで、取り組むべき考察は同じひとつの意思を中心として展開されます。つまり、禅の問いかけを巡る内省であり、それと同時に、アーティストとその仕事との関係が問いかけられることになります。