毎月第一木曜日はヴィラ九条山九条へ!2025年12月4日のプログラム

日時
2025/12/04
14:00-21:00
会場
ヴィラ九条山
〒607-8492 京都市山科区日ノ岡夷谷町17-22
入場無料・予約不要
プログラム
プログラムは変更の可能性がありますので、ご了承ください。
本ページで詳細や時間などをご確認ください。
ヴィラ九条山、その近隣には駐車場はございませんのでご注意ください。
駐輪所は、ヴィラ九条山の前にあります。
スタジオ 1 & 4
アガタ・シャルネ(14:00〜16:00) &モナ・オレン(14 :00-16 :00 / 17 :00-19 :00)によるオープンスタジオ
14:00〜16:00 / 17:00〜18:30 – 2階ホール
テオ・ムザール&マリーヌ・ロワイエによる招待
のと復耕ラボを支援するための販売
14:00〜18:30 – 2階ホール
セバスチャン・デスプラによる「OK DES PARIS x VOU/棒」インスタレーション
14:15〜15:00 – 講堂
トマ・ガルサン(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)と
ダリュス・ドラティアリ=ドラドゥスト&グレゴアール・シャレールによるプロジェクト『Love to Death』と三島由紀夫についてのトーク(FR/JP)
15:15〜15:45 – 講堂
ヴァンサン・トュセ=アンレスによるリサーチプロジェクト発表(FR/JP)
16:00〜16:45 – 講堂
のと復耕ラボとともに、能登における復興の実践についてのトーク
およびテオ・ムザール&マリーヌ・ロワイエによるリサーチプロジェクト発表(FR/JP)
16:00〜17:00 – サロン
モナ・オレンによる映像作品《死海》(2019年-2020年、10分)ループ上映
16:00〜19:00 – 南中庭
ヴァンサン・トュセ=アンレスによる映像作品《Para para》上映
17:00〜18:00 – エントランス外庭・サロン・テラス
《Love to Death》ダリュス・ドラティアリ=ドラドゥスト&グレゴアール・シャレールによる5章構成の振付作品(刺激の強い表現が含まれるパフォーマンス)
18:30〜19:30 – 講堂
アガタ・シャルネ演出によるパフォーマンス《Faire Famille.s 3/3 – 私たちの幽霊と共に生きる》
出演:ニコラ・クマノ(ピアノ)と津上弘道(尺八演奏者)
20:00 – 講堂
「山 山」マーク・ジェフリオー&山地真介によるパフォーマンス
Live visuals: 山地真介 a.k.a. catchpulse with 麻尋
DJ sets: KA4U & HAMON
20:30〜21:00 – サロン
レセプション
プロジェクト
Love to Death
『Love to Death』は、ダンスと仮面・衣装・映像といった一連の造形物を組み合わせたパフォーマンス作品です。本作は、三島由紀夫が1966年に制作した物議を醸す映画『憂国』の五章構成に基づいており、心中を決意した男女の最期の瞬間を描いています。全編が能舞台で撮影されており、作者が1970年にみずから遂げた切腹を予兆するものとも評されています。悲劇とグロテスクのあいだで揺れ動く5つのシーン――回想、変容、リップシンク、腹切り、そして別れの儀式――を通して、観客に、空間に散りばめられた断片的な小説を読み歩くかのように、これらの要素を辿っていただきます。パフォーマティブな身振りと言語的・詩的表現のあいだで、作品は、死や欲望、そして変容に対する関係を探求します。
アガタ・シャルネ(2025年、演劇)
「干物女:この世界に何をもたらせるのか」
作家及び演出家であるアガタ・シャルネは今年の8月から「家族をつくる(Faire Famille.s)」をテーマとしたインタビュー等を行ってきました。そのインタビューをもとに、12月までの期間にヴィラ九条山の空間に特別に構想された3つのパフォーマンスを発表します。これらの作品は、日本語とフランス語の響きを溶け合わせつつ、ダンス、音楽、演劇、現代美術など、多様な芸術の「家族(ジャンル)」を交差させています。最後の章である《私たちの“幽霊”と共に生きる》では、彼女はピアニストのニコラ・クマノと尺八奏者の津上弘道の二人の音楽家を招き、日常生活やアートの継承における「不在の存在」とのつながりを問いかける音読と音楽のパフォーマンスを提案します。
モナ・オレン(2025年、工芸)
櫨蝋(ハゼロウ)という名の宝物
モナ・オレンの作品は、感情、記憶、そして無常との関係性を探求するものであり、彼女の繊細な感性を映し出す素材——白蝋を通して展開されています。彼女にとって白蝋は、単なる素材ではなく、生きている存在です。2022年に日本の「ハゼ蝋」と出会ったことをきっかけに、その特異な性質を彫刻として引き出すための多くの実験を重ねてきました。その他にも、米ぬか蝋、和紙、墨など、日本独自の素材にも関心を広げ、さらなる探究を続けようとしています。これらの探究から生まれる作品群は、創作の過程そのものに宿る詩情を浮かび上がらせることでしょう。
マーク・ジェフリオー(2025年、造形芸術)
環境に優しくエコな日本家屋
マーク・ジェフリオーは、彫刻、写真、映像、パフォーマンスなど多様な表現手法を用いて活動しています。レジデンスの期間中、彼は解体・再組立て、あるいは部材ごとに分散させることができるという特徴をもつ、空き家となった町家に関心を寄せています。マークはまた、これらの建物の再利用や変化の可能性から、作品を部品の保存ではなく、可動性や変化によって生かすあり方を考えています。最近は、彼は特に引き戸を映画の演出の様々な使え方に注目しています。
万華鏡のご提供:橋本治
引き戸のご提供: 石川史雄
ヴァンサン・トゥセ=アンレス(2025年、デザイン)
モノガタリ(物語)
ヴァンサン・トゥセ=アンレスは日本のアート出版物全般を探求し、その手法、ノウハウ、技術的特徴、美学、概念、そしてアーティストやデザイナーと出版との関係に興味を持ちます。日本で活動を行うことで、現地の出版関係者との出会いや交流を通して、彼らの知識を学ぶことを目的としています。さらに、日本のアート出版界がいかに革新的で、豊かな伝統と卓越した職人技を有しているか、そして現代アートシーンにおけるその驚くべきバイタリティを、より多くの人に伝えることを目指しています。リサーチ後は、常に進化している出版界の中で新しいモデルを提案したいと考えています。
テオ・ムザール & マリーヌ・ロワイエ(2025年、建築/景観設計/都市計画)
「その後」の建築 ― 災害と向き合うケアと修復:資源から場所へ、風景からモノへ
2011年の三重災害以降、「ケア」や「修復」といったテーマは、日本の一部の建築家やデザイナーの実践を再構築する契機となっているように見受けられます。エコロジカルな方向転換が求められる現代において、新築による建設が最適な選択とは限らなくなった中、建築という職能のあり方を再考することが急務となっています。そのためには、地域コミュニティを積極的に巻き込みながら、公共空間の変容を目指すより持続可能で慎ましい戦略を探る必要があります。こうした取り組みは、日本だけでなくヨーロッパにおいても見られ、現場での直接的な関与、協働的な手法の活用、そして変化する土地に根ざした資源や技術への新たなまなざしによって実現されています。
セバスチャン・デスプラ(2021年度、工芸)
セバスチャン・デスプラ氏は、出版社「OK DES PARIS」として参加し、新刊の展示に加えて、12月5日から26日までVOU/棒Galleryで開催される自身の展覧会「OK VOU!」もご紹介します。
Crédits
Visuel : Zashiki-warashi, Vincent Tuset-Anrès (2025, design)