いかなる芸術作品も作者の創造だけで成立することはなく、伝承された技や作品が生まれた文化的背景や歴史的文脈など、継承されてきた伝統や遺産なくしては語ることはできません。
今日、芸術制作を豊かにする技術はいかなる形で継承されているのでしょうか?ヴィラ九条山、PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015、京都市立芸術大学によって共同開催されるこの第1回目のセミナーでは、様々な継承の形を歴史的な観点から検証し、また現代におけるその汎用性を探ります。古来の技術や知識の伝承や、日本の伝統芸術の「襲名」という風習はどのように存続しているのでしょうか?その中で、大学や高等教育機関は、どのような役割を担っているのでしょうか?
このフランスと日本の作家による対話は、各作家が生成的未来知と継承の間で作品世界を発展させている独特の分野に光を当て、歴史、文化、伝統や技術に関する多角的な観点からの議論を目的とします。