《デコトカミ》は2018年に日本で開始された写真プロジェクト。そこで取り上げられているのは歴的、民俗学や大衆文化からの引用を取り交ぜた美意識を備えた日本のトラック《デコトラ》のクルージングの世界。1990年代には公道から締め出されたデコトラのドライバーたちは、今ではSNSを通して再結集しています。2019年から2022年にかけて、ルイーズ・ミュトレルは日本全国でデコトラ好きの人たちや彼らが主催する大型イベントを訪ね歩くことを始めました。2022年7月から8月にかけては、東京、輪島、大阪や奈良でのイベントに参加し、既成の枠の外にある日本を記録し、ノマドなコミュニティとの対話を始めました。
現在、ルイーズ・ミュトレルが望んでいるのは、こうした初期の経験を深化させるとともに多様化させ、出版社RNVPとのコラボレーションで出版物を制作すること。この出版物は3章から構成され、異なった印刷技法(シルクスクリーン、リソグラフ印刷、オフセットなど)が組み合わせられます。そして、京都のマツヤマ・ユースケのガレージ、大阪の人工島・舞洲で改造バイクに跨る旧車會の女性メンバーたち、沖縄の《アメリカンビレッジ》の駐車場などがリサーチ・プログラムの骨子となります。旧車會レディーズはフリー走行やエンジンの爆音を楽しむ日本の女性バイカーで、今後のリサーチの重要な対象となります。こうしたグループとのコンタクトにより、ルイーズ・ミュトレルは彼らの自動車を巡る儀式、身体とマシンの関係性や飽くことなく空間を追い求める彼らの記録となる画像とテキストを制作することになります。