日本のロックシーン出身のドラマーで作曲家の大島祐子は、2000 年からフランス在住。1960年代現代音楽打楽器グループの先駆けであった Les percussions de strasbourg (パーカッション デゥ ストラスブール)付属の打楽器学校、そしてストラスブール国立音楽院で学んだあとジャズ即興音楽をメインに活動。ピアニスト、エヴ・リセールと立ち上げたデュオ「Donkey Monkey」他多様なプロジェクトで、ドイツのメールス・ジャズ・フェスティバル、バンクーバー・ジャズ・フェスティバルや東京 JAZZ など、ヨーロッパを中心に数多くのフェスティバルに出演。2015 年には初めて個人のプロジェクトを始動。「Bishinkodo/微振鼓動」はドラムとアクースモニウム(スピーカーのオーケストラ)を組み合わせたミクスト・ミュージックのプロジェクトで、エリック・ブロワットマン(音楽カンパニー《Motus》メンバー)とのコラボレーション。2018 年には、トリオ「Hiyomeki/ひよめき」を立ち上げ、即興における集団的作曲手法を構築しようとしました。
ドラムに加え、お鈴などの金物を用いた大島の音の探究は演劇やダンスなど別の領域でも展開されていて、例えば新しい即興の形態を模索したダンサーのダミアン・ブリアンソンとのプロジェクト「Sourdre/湧き出づる」などがその一例です。